アイロンプレス加工後の取り扱いについて

少なくとも、1日(24時間)は時間を空けてから使用や洗濯をしてください。
接着に使われている糊層は布地に浸透するまでに時間を要します。
アイロンプリント加熱後、一見生地にしっかりついているように見えますが、時間を空けずに洗濯を行うとアイロンシートが剥がれたり割れたりすることがあります。
アイロンプリントされた衣類への洗濯時の注意点

洗濯時は衣服を裏返しにしてください。
裏返して洗濯することで、剥がれの原因である摩擦や引っ掛かりを軽減し転写部分の保護に繋がります。
特にジッパーやボタンがある衣服と一緒に洗濯すると、摩擦による擦り傷が発生しやすいので、裏返しで洗うように心がけてください。
洗濯時の水の温度と使用する洗剤について

洗濯時の水温はシートに適した温度、またはそれ以下にしてください。
アイロンプリントシートは高温で洗濯すると接着面の結合を弱める可能性があります。
熱に反応してしまうので、再度加熱すると糊成分の軟化や劣化に繋がり剥がれの原因になります。
洗剤はできれば国内メーカーの中性洗剤を使用してください。※柔軟剤の使用は不可
国内であれば絶対に安心ということは無いですが、海外製洗剤の一部にシートを痛めやすい成分が入った製品がありますのでご注意ください。
ドライクリーニングは要注意

ドライクリーニングの温度環境や、使用する有機溶剤はシートそのものを破損させる可能性があります。
弊社で主に取り扱っている以下のラバーシートは、実地テスト上ドライクリーニングでの洗濯をクリアしていますが非推奨です。(メーカープロダクトシートで問題ない表記になっていてますが非推奨です)
【P.S.Film、P.S.Electric、P.S.Extra、Glitter2、Hi-5】
どうしてもドライクリーニングが必要な場合は、シートを破損させ製品寿命が短くなったり、すぐに剥がれてしまう可能性を考慮した上で実施してください。
ドライクリーニングは有機溶剤を使用しますので、一見問題無いように見えても間違いなくシートの耐久は落ちています。
アイロンプリント後の乾燥機について

乾燥機はなるべく避けて自然乾燥で乾かしてください。
ドライクリーニングと同じで実地テストが行っていますが、あくまでも数回程度のテストになります。
洗濯時の水温と同じで温度が高いと糊の結合が弱まって剥がれてしまう恐れがあります。
特に低温圧着ができるシートは、低温で反応する糊になっているのでご注意ください。
しわ伸ばしのアイロンについて

しわを伸ばす際にアイロンをかける場合、直接シート部分に当てないでください。
アイロンの熱は糊に反応するだけでなく、シートそのものの変形を起こします。
高温が直接当たるとシートが剥がれたり劣化する可能性が高くなりますので避けてください。
アイロン時は直接コテ部分を当てずに、綿布などで覆い、蒸気なしのドライアイロンで”低温”を推奨します。
低温圧着シートはアイロンの温度を低温にしても、他のシートに比べて剥がれる可能性が高いのでご注意ください。
熱圧着加工時の剥がれてしまう原因
ラバーシートやDTFプリントが剥がれてしまう原因は、アイロンプレス機や家庭用アイロンでの加工方法の間違いが原因になっていることもあります。
以下に羅列しますので、加工方法に間違いがないか確認してください。
※温度、時間、圧力の強さはシートにより異なります。
- 加工条件(温度、時間、圧力)に間違いがある
→メーカー発表値の加工条件から大きく外れないようにしてください。 - シートと素材の相性が悪い
→伸びる生地に伸びないシート、ナイロン生地に綿用シート等、それぞれの特性に合わない使用は避けてください。 - 素材に表面加工がされている
→商品によって薄く表面加工がされているものがありますのでご注意ください。 - プレス時に段差が生じて均等に圧力がかかっていない
→胸ポケットや襟、縫製部分等をどうしても外せない場合は段差マットを使用しましょう。 - 家庭用アイロンのスチーム穴部分も使用している
→スチーム穴部分は圧力がかからないので底金部分を当てるか、スチーム穴の無いアイロンを使用してください。
作成したオリジナルグッズを販売する際は注意書きとして上記の内容をまとめておくとお客様にも安心して長く使ってもらえます。
お待ちしております!